湯場
ゆば
名詞
標準
文例 · 用例
ついこの間雨が降って、上の方から砂を押し流して来るまでは、河の流れがまるで違った見当を通っていたので、あすこへ湯場を新築するつもりであったのだと云う。
— 夏目漱石 『満韓ところどころ』 青空文庫
川の色を見ただけでも、湯場に近づいたことを知る。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
湯場の煙も薄く上りつつある。
— 島崎藤村 『岩石の間』 青空文庫
石垣について、幾曲りかして行ったところに、湯場があった。
— 島崎藤村 『岩石の間』 青空文庫
湯場は新開の畠に続いて、硝子窓の外に葡萄棚の釣ったのが見えた。
— 島崎藤村 『岩石の間』 青空文庫
隠居さんの小屋のあたりで、湯場の方から上って来る正木大尉の奥さんにも逢った。
— 島崎藤村 『岩石の間』 青空文庫
三人が連立って湯場を出、桜井先生の別荘の方へ上って行った時は、先生は皆なを待受顔に窓に近い庭石に水をそそいでいた。
— 島崎藤村 『岩石の間』 青空文庫
善吉は足早に吉里の後を追うて、梯子の中段で追いついたが、吉里は見返りもしないで下湯場の方へ屈ッた。
— 広津柳浪 『今戸心中』 青空文庫