訪い
とぶらい
名詞
標準
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文例 · 用例
直に根岸庵を訪いて華厳の滝壺にて採りたる葉広草、戦塲が原の菖蒲の花など贈る。
— 伊藤左千夫 『滝見の旅』 青空文庫
自分が一度犬をつれ、近処の林を訪い、切株に腰をかけて書を読んでいると、突然林の奥で物の落ちたような音がした。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
村の者が野菜洗うためにとてこの流れの幅をことさらに広く掘り、小さき入り江をなせる、いつもかれが好みて訪い来るところにいで落ち葉を敷きつ、茅、野ばら、小笹の類入り乱れし藪叢を背にしてうずくまり、前には流れの音もなく走るをながめたり。
— 国木田独歩 『わかれ』 青空文庫
その帰途、柳下孤村君の家を訪いしに、孤村君は英一のために庭に熟せる柿の実を取って遣らんという。
— ――甲字楼日記の一節―― 『叔父と甥と』 青空文庫
大海に出た大船の上で、一天の星を兜に被て、万里の風に吹かれながら、はて知れぬ世界に対って武者振いして立つ、然様いう境界もあるのでござりまするから」と言いかけたる時、狗の鈴の音しきりに鳴りて、又此家に人の一人二人ならず訪い来れる様子の感ぜらる。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
ごく懇意でありまたごく近くである同じ谷中の夫の同僚の中村の家を訪い、その細君に立話しをして、中村に吾家へ遊びに来てもらうことを請うたのである。
— 幸田露伴 『鵞鳥』 青空文庫
父は帰って来る都度に、先ず両親を訪い、次いで母と弟を省みた。
— 夢野久作 『父杉山茂丸を語る』 青空文庫
二十二年ばかり前、予が訪いしニューゼルシー州の一所に、フサシダの一種なる小草を特産する草原などは、兵卒が守りおりたり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
作例 · 標準
突然の訪いに驚いたが、親友の顔を見てすぐに笑顔がこぼれた。
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静かな山寺に風の音だけが響き、人の訪いを感じさせるものは何もなかった。
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不意の訪い客をもてなすために、彼女は慌ててお茶の用意を始めた。
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