汁掛け
しるかけ
名詞
標準
文例 · 用例
で、どうせ、それは、蜘蛛の巣だらけでは有ったろうけれど、兎も角も雨露を凌ぐに足る椽の下の菰の上で、甘くはなくとも朝夕二度の汁掛け飯に事欠かず、まず無事に暢びりと育った。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
第三十四 鯛の汁掛け飯 も大層結構なものですがそれは先ず鯛を丸のまま白焼にして肉と骨とを別々にします。
— 秋の巻 『食道楽』 青空文庫
其でも、げつそり空いた腹、汁かけ飯で五|膳と云ふもの厚切の澤庵でばり/\と掻込んだ。
— 泉鏡太郎 『二た面』 青空文庫
・関東震災遺聞・H老人とマツチ・K夫人と水道・汁かけ飯・感謝、水、米、生命 惜しむのではない、尊ぶのである。
— 昭和十三年 『旅日記』 青空文庫
玉ちやんの汁かけ飯を食べてゐるのには構はずに、奧さんは先づ溜息を一つ苦しげに吐いて、中單を着掛つてゐる博士にかう云つた。
— 森鴎外 『半日』 青空文庫
仲働はお汁かけをこしらへて、玉ちやんに渡して置いて、立つて行つた。
— 森鴎外 『半日』 青空文庫
元来猫はあわび貝の中のかつ節飯か汁かけ飯を食べて生きていればいいはずのものであるのに、われわれを取って食べるというのは何事でしょう。
— 楠山正雄 『猫の草紙』 青空文庫
ねずみが悪ささえしなければ、わたくしどももがまんして、あわび貝でかつ節のごはんや汁かけ飯を食べて満足しています。
— 楠山正雄 『猫の草紙』 青空文庫