髪油
かみあぶら
名詞
標準
hair oil
文例 · 用例
醜い女だが、白粉と髪油の匂いがプンプンしていた。
— 織田作之助 『放浪』 青空文庫
役者の家の紋を散らした派手な箱や缶や手拭や、俳優の似顔の目の隈取りや、それを照らす白い強い電燈の光や、それに見入る娘たちや雛妓らの様子までもはっきり、彼女らの髪油の匂までもありありと、浮かんで来た。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫
ぴつちりと身についた洋服を着て、髪は髪油で光り、勤め人風に刈りこまれ、鼻の下には官吏らしい短かい髭と、薄い唇とがありました、彼は落着いた声で私に話しかけるのです、彼が表面の落着きに反して、興奮してゐることは、彼の手にもつた細味のステッキがぶるぶると小刻みにふるへてゐるのでわかりました。
— 小説 『小熊秀雄全集−15−』 青空文庫
附け処は異なるが、その製は塗香と兄弟たるもので、その材料加薬に外国品多きより推すと、けだし外国の髪油と塗香より転成したらしい。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
――こりゃべっぴんのにおいがするようですが、なんていう髪油でしょうかね」「次から次へ、よくとんきょう口がきけるやつだな、これが有名な古梅園の丁子油じゃねえか」「へへえ、この油が丁子油でござんすか。
— 京人形大尽 『右門捕物帖』 青空文庫
においをかいでみましたら、娘が好んで日ごろ使っておりました丁子油の髪油がかおりましたゆえ、こりゃ、どっちにしてもただごとではあるまいというので、急に騒ぎだしましてな、所々ほうぼうと人を派して、だんだんと捜すうちに、あろうことかあるまいことか、深川の先で死体となって揚がったのでござります。
— 京人形大尽 『右門捕物帖』 青空文庫
もしか古帽子にふだん自分が使ひ馴れた髪油の移り香さへしみてゐなかつたなら、彼は実際太陽に草の匂を嗅ぐことができたであらうのに。
— 薄田泣菫 『独楽園』 青空文庫
7 ちょうどそこへ、髪油を手の序に顔へも塗ったような、頬の光った楽長が近づいて来て何かお好みの曲はございませんでしょうかと質問したので、私が一同を代表して「ハリファックスへ行くように」と勧告した。
— Mrs. 7 and Mr. 23 『踊る地平線』 青空文庫
作例 · 標準
祖母のドレッサーからは、いつも微かに椿の髪油の香りが漂っていた。
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「現代のヘアオイルもいいけれど、和服の時はやっぱり髪油で艶を出したいわ」
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髪のパサつきを抑えるため、少量の手のひらに取った髪油を毛先に馴染ませる。
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