早発性痴呆
そうはつせいちほう
名詞
標準
dementia praecox
文例 · 用例
しかも、それが非常な美人だったので「深良小町」の名が近郷近在に鳴り響いているのであったが、可哀相な事にそのマユミは学問上で早発性痴呆という半分生れ付みたような薄白痴であった。
— 夢野久作 『巡査辞職』 青空文庫
その晩、圭介は寿枝から話をきいて、早発性痴呆症だと苦り切つた。
— 織田作之助 『六白金星』 青空文庫
頑固な半面に恐しく人のいいところがあり、それが普通でなく、今から思えば、早発性痴呆のあらわれであった。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫
僕はその日の夕飯を斎藤さんの御馳走になり、六韜三略の話だの早発性痴呆の話だのをした。
— 芥川龍之介 『島木赤彦氏』 青空文庫
それが卒業後、大蔵省に入つて一ト月目に極度の神経衰弱から早発性痴呆症みたいになつて了つた。
— 武田麟太郎 『現代詩』 青空文庫
ことに吾輩が研究の主題として選んだ材料を、今の学者の流儀で名付けると、遺伝性、殺人妄想狂、早発性痴呆、兼、変態性慾とも名付くべき、世にもややこしい代物と来ているんだから厄介この上もない。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
それから又、あの土下座している髯男の周囲を跳まわっておりますお垂髪の少女は、高等女学校の二年生で、元来、内気な、憂鬱な性格で御座いましたが、芸術方面に非常な才能をあらわしておりまするうちに、所謂、早発性痴呆となったもので御座います。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
……呉一郎の遺伝性、殺人妄想狂、早発性痴呆、兼、変態性慾……すなわち一千年前の呉青秀の怨霊の眼で見ると、世界中、到る処の土の下には、女の死体がベタ一面に匿されているように思われて来たのだ。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
作例 · 標準
クレペリンによって提唱された早発性痴呆という概念は、現在の統合失調症に近い。
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青年期に発症し、意欲の減退や思考の混乱を来す早発性痴呆の症状に家族は戸惑った。
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当時の医学書には、不治の病とされた早発性痴呆の過酷な経過が記されている。
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