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帯持

おびもち
名詞
1
標準
文例 · 用例
が、そこへ行くと大山だの、小林だのの、世帯持ちは、生活の両側に紐がついていて、それが首に捲きついているのであった。
――生きる為に―― 山谿に生くる人々 青空文庫
」「おっと、そうか、」 ぺろぺろと舌を吸って、「何だって、日蔭ものにして置くだろう、こんな実のある、気前の可い……」「値切らない、」「ほんによ、所帯持の可い姉さんを。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
白糸は月々渠らを扶持すべき責任ある世帯持ちの身となれり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
ここで夫婦にならはったら、直ぐにな、別に店を出してもらうなり、世帯持ってそこから本店へ通うなり、あの、お爺はんと、三人、あんじょ暮らして行かはるように、私がちゃと引受けた。
泉鏡花 南地心中 青空文庫
だが、それらの表面的なものに馴れて、珍らしさを感じなくなった中頃から、私は赫子を、平凡で常識的な世帯持ちの好い街のおかみさんのようなたちの女であることが判った。
岡本かの子 鶴は病みき 青空文庫
家庭旅宿の留学生臭い生活を離れて格安ホテルに暫らく自由を味ってみたり、エッフェル塔の影が屋根に落ちる静かなアパルトマンに、女中を一人使った手堅い世帯持ちの真似をしてみたり、新吉は巴里を横からも縦からも噛みはじめた。
岡本かの子 巴里祭 青空文庫
自分の目がねに叶うという妻は少くとも芸人の妻として四方八面へ自在に応酬して、所帯持ちもよく、その上親孝行の嫁に外ならなかった。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
」「ざまあ見やがれ、俺が寄席へ行くのを愚図々々吐しやがって、鉄さんだってお所帯持だ、心なくッて欠厘でも贅な銭を使うものかい、地震除だあ、おたふくめ、」「おや、それじゃあ地震よけに、いつも寄席に行って、お前一人助かる気かい。
泉鏡花 三枚続 青空文庫