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抜足

ぬけあし
名詞
1
標準
文例 · 用例
抜足で玄関へ出て、礼之進の靴の中へ。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
時に、寂りした横町の、とある軒燈籠の白い明と、板塀の黒い蔭とに挟って、平くなっていた、頬被をした伝坊が、一人、後先を※して、密と出て、五六歩行過ぎた、早瀬の背後へ、……抜足で急々。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
その寂寞を破る、跫音が高いので、夜更に里人の懐疑を受けはしないかという懸念から、誰も咎めはせぬのに、抜足、差足、音は立てまいと思うほど、なお下駄の響が胸を打って、耳を貫く。
泉鏡花 星あかり 青空文庫
(と抜足で寄って、小屋の戸の隙間を覗く。
泉鏡花 夜叉ヶ池 青空文庫
その背後より抜足差足、密に後をつけて行く一人の老媼あり。
泉鏡花 妖僧記 青空文庫
」 ……と背の低いのが、滅入込みそうに、大な仮髪の頸を窘め、ひッつりそうな拳を二つ、耳の処へ威すがごとく、張肱に、しっかと握って、腰をくなくなと、抜足差足。
泉鏡花 陽炎座 青空文庫
あとで旦那が留守になると、自分でそッと押入から出て来てね、そッと抜足かなんかで、私のそばへ寄って来ちゃあ、肩越に顔を覗いて、(母様、父様が居ないと可いねえ)ッさ。
泉鏡花 化銀杏 青空文庫
」 われは立放れて抜足しつつ、小路の中を横ぎりたり。
泉鏡花 照葉狂言 青空文庫