後頭
こうとう
名詞
標準
back of the head
文例 · 用例
トコトコと足音が後頭に響くと、先刻父と話してゐた弟が来て、トランプをしようと言つた。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
顔はあたり前ですが、後頭部に――その部分がお化けなのです。
— ――或る私信―― 『橡の花』 青空文庫
第一鼻が思っていたよりもずっと高くいかにも憎々しいように突き出ていて、額がそげて顋がこけて、おまけに後頭部が飛び出していてなんとも言われない妙な顔であった、どこかロベスピールに似ているような気がした。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
自分も小学生時代に学校の玄関のたたきの上で相撲をとって床の上に仰向けに倒され、後頭部をひどく打ったことがある。
— 寺田寅彦 『鎖骨』 青空文庫
がりがり後頭部を掻きながら、なんたることだ、日頃の重苦しさを、一挙に雲散霧消させたくて、何か悪事を、死ぬほど強烈なロマンチシズムを、と喘えぎつつ、あこがれ求めて旅に出た。
— 太宰治 『八十八夜』 青空文庫
塊的になつた睡気は然し後頭の隅に引つ込んで、眼の奥が冴えて痛むだけだつた。
— 有島武郎 『An Incident』 青空文庫
助手は根元で無造作に結へてある元結を切つて、兩耳の後ろと旋毛の邊にかけて前頭部と後頭部の髮を二束に分けた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
」と大悦で、ぐツと氣を落着け、眼を瞑り、片手で後頭部を押へて息を凝らして考へて見る………頭の中が何か泡立ツてゐるやうにフス/\鳴ツてゐるのが微に顳※に響く。
— 三島霜川 『平民の娘』 青空文庫
作例 · 標準
転倒した際に後頭部を強く打った可能性があるため、念のため病院で検査を受けた。
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彼は考え事をする時、癖でよく後頭をポリポリと掻く。
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美容師は鏡を使い、自分では確認できない後頭のカット具合を客に見せた。
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