密雲
みつうん
名詞
標準
dense clouds
文例 · 用例
その春、私が連れて行かれたその狂院に咲き満ちて居た桜の花のおびただしさ、海か密雲に対するように始め私は茫漠として美感にうたれて居るだけでした。
— 岡本かの子 『病房にたわむ花』 青空文庫
やっぱり浅間が爆発したのだろうと思ってすぐにホテルの西側の屋上露台へ出て浅間のほうをながめたがあいにく山頂には密雲のヴェールがひっかかっていて何も見えない。
— 寺田寅彦 『小爆発二件』 青空文庫
印度洋中の氣ぎて眞の闇――勿論先刻までは新月の微かな光は天の奈邊にか認められたのであらうが、今はそれさへ天涯の彼方に落ちて、見渡す限り黒暗々たる海の面、たゞ密雲の絶間を洩れたる星の光の一二|點が覺束なくも浪に反射して居るのみである。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
三 あくれば凱旋祭の当日、人々が案じに案じたる天候は意外にもおだやかに、東雲より密雲破れて日光を洩し候が、午前に到りて晴れ、昼少しすぐるより天晴なる快晴となり澄し候。
— 泉鏡花 『凱旋祭』 青空文庫
然れども連日の東風弥々吹き募り、六月土用に入りても密雲冪々として天候朦々晴天白日を見る事殆ど稀なり(中略)毎日朝夕の冷気強く六月土用中に綿入を着用せり、夜は殊に冷にして七月|佞武多(作者註。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
両機は一千|米の高度を保ちながら雁行していたが、箱根の上空にさしかかったところで、密雲のために視界を遮られたうえに、エアーポケットに入って機体が烈しい勢いで落下した。
— 田中貢太郎 『空中に消えた兵曹』 青空文庫
黒い雹を降らせる密雲が北の方からやって来ると言うのです。
— 岡本かの子 『母と娘』 青空文庫
故に泰西文明の思想界に於ける密雲は一たび彼の上に簇まりて、而して後八方に散じたり。
— 北村透谷 『明治文学管見』 青空文庫
作例 · 標準
山頂に近づくにつれて、空には厚い密雲が立ち込め、視界が悪くなった。
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出発時には晴れていた空も、午後には密雲に覆われ、今にも雨が降り出しそうだ。
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飛行機は密雲の中を突き進み、窓の外は真っ白な世界が広がっていた。
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ウィキペディア曖昧さ回避
密雲(みつうん) 地名 密雲区 - 中国北京市の市轄区。 密雲県 (曖昧さ回避) 人名 密雲円悟 - 明代の僧。
出典: 密雲 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0