街道筋
かいどうすじ
名詞
標準
highway route (Edo period)
文例 · 用例
昔私が子供の時、新宿は街道筋の宿場であつて、白く埃つぽい田舍の街路が續いて居た。
— 萩原朔太郎 『悲しい新宿』 青空文庫
秋風や酒肆に詩うたふ漁者樵者 街道筋の居酒屋などに見る、場末風景の侘しげな秋思である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
須走は鎌倉街道ではあるが、山の坊という感じで、浅間山麓の沓掛や追分のような、街道筋の宿駅とは違ったところがある。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
環境と無関心のその有様は自分がただ一ところに足を踏み交わしているだけで、街道筋の民家が却って並木と共に西へ西へと歩いて行くと思われたほどだった。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
ただ飛脚が街道筋を灰煙りを蹴上げて規則正しく行き交わすだけだ。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
医師はこの街道筋が追剥の巣窟だったと云う事実を思い出したのに違いない。
— 渡邊温 『薔薇の女』 青空文庫
ある街道筋の裏に斑々する孟棕藪の小径を潜ると、かの女の服に翠色が滴り染むかと思われるほど涼しい陰が、都会近くにあることをかの女に知らした。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
わたくしはスピードののろい田舎の自動車で街道筋を送られ、眼にまぼろしの都大路に入った。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫