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名詞
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標準
文例 · 用例
お齒ぐろ溝の角より曲りて、いつも行くなる細道をたどれば、運わるう大黒やの前まで來し時、さつと吹く風大黒傘の上をみて、宙へ引あげるかと疑ふばかり烈しく吹けば、これは成らぬと力足を踏こたゆる途端、さのみに思はざりし前鼻緒のずる/\と拔けて、傘よりもこれこそ一の大事に成りぬ。
樋口一葉 たけくらべ 青空文庫
お齒ぐろ溝の角より曲りて、いつも行くなる細道をたどれば、運わるう大黒やの前まで來し時、さつと吹く風大黒傘の上をみて、宙へ引あげるかと疑ふばかり烈しく吹けば、これは成らぬと力足を踏こたゆる途端、さのみに思はざりし前鼻緒のずる/\と※けて、傘よりもこれこそ一の大事に成りぬ。
樋口一葉 たけくらべ 青空文庫
お歯ぐろ溝の角より曲りて、いつも行くなる細道をたどれば、運わるう大黒やの前まで来し時、さつと吹く風大黒傘の上をみて、宙へ引あげるかと疑ふばかり烈しく吹けば、これは成らぬと力足を踏こたゆる途端、さのみに思はざりし前鼻緒のずるずると抜けて、傘よりもこれこそ一の大事に成りぬ。
樋口一葉 たけくらべ 青空文庫
即ち普通の風化作用では、岩石の性質によっては凸凹が烈しく、あるいは岩石の節理が膨くれ立ちて、木輪が、磨滅した木の肉から浮ぶように、み上がって見えたりするが、雪の動作は、それとは反対に岩石を擦り円め、滑らかにさせ、磨き上げるのである。
小島烏水 高山の雪 青空文庫
黙って、うしろから寝巻をかけてくれて、それから、寝巻の袖口から手を入れて、僕の腕の附け根のところを、ぎゅっとかなり強くった。
太宰治 パンドラの匣 青空文庫
」 健康とそれから金銭の条件さえ許せば、私も銀座のまんなかにアパアト住いをして、毎日、毎日、とりかえしのつかないことを言い、とりかえしのつかないことを行うべきでもあろうと、いま、白砂青松の地にいて、籐椅子にねそべっているわが身をっている始末である。
――当りまえのことを当りまえに語る。 もの思う葦 青空文庫
内地にいる時と、外地にいる時と、自分ながら、まるでもう人が違っているような気がして、われとわが股をってみたくなるような思いだ。
太宰治 青空文庫
父君ブラゼンバートは、嬰児と初の対面を為し、そのやわらかき片頬を、むずとりあげ、うむ、奇態のものじゃ、ヒッポのよい玩具が出来たわ、と言い放ち、腹をゆすって笑った。
太宰治 古典風 青空文庫