感官
かんかん
名詞
標準
sense organ
文例 · 用例
全く何も比較の尺度のない一様な緑の視界はわれわれの空間に対する感官を無能にするらしい。
— 寺田寅彦 『ゴルフ随行記』 青空文庫
人間の感官の窓を通して入り込んで来る物を悟性や理性によって分析し綜合して織り出された文化の華である。
— 寺田寅彦 『文学の中の科学的要素』 青空文庫
吾人が事象に対した時に、吾人の感官が刺戟されても、無念無想の渾沌たる状態においては自分もなければ世界もない。
— 寺田寅彦 『文学の中の科学的要素』 青空文庫
従ってこれらの感官に関する充分な分析的な研究を基礎としてその上に彼らの芸術を最も有効に建設すべきであろうと思う。
— 寺田寅彦 『耳と目』 青空文庫
元来私は、磁石の方角を直覚する感官機能に、何かの著るしい欠陥をもった人間である。
— 散文詩風な小説 『猫町』 青空文庫
何か嗅覚類似の感官にでもよるのか、それとも、偶然工場に舞い込んだ一匹が思いもかけぬ甘納豆の鉱山をなめ知っておおぜいの仲間に知らせたのか、自分には判断の手掛かりがない。
— 寺田寅彦 『破片』 青空文庫
このように外界の存在を認めその現象を直接に感ずるのは吾人の感官によるほかはないのにその感官がすこぶる粗雑なものであってしかも人々個々に一致せぬものである。
— 寺田寅彦 『物理学と感覚』 青空文庫
吾人普通の感官を備えた人間がこのような相違に気のつかぬのは遺伝や長い間の経験によって、外界の標準を外界に置いて非常に複雑な修練と無意識的の推理を経て来た結果にほかならぬのであろう。
— 寺田寅彦 『物理学と感覚』 青空文庫
作例 · 標準
彼は静かな部屋で瞑想を行い、外の世界からの刺激を脳へと伝達する五つの感官の働きを注意深く観察した。
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生物学の講義では、視覚や聴覚といった感官がどのようにして物理的な振動を電気信号に変換するのかを詳しく学んだ。
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その芸術家は自らの鋭敏な感官を研ぎ澄ませ、日常の風景に潜むかすかな色の変化や音の揺らぎを捉えようとした。
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