憐
憐
名詞
標準
文例 · 用例
現に苦しみつつある我が愚を憐まない訳に行かない。
— 伊藤左千夫 『大雨の前日』 青空文庫
無邪気な可憐な、ほとんど神に等しき幼きものの上に悲惨なる運命はすでに近く迫りつつありしことを、どうして知り得られよう。
— 伊藤左千夫 『奈々子』 青空文庫
可憐で優しくてそうして品格もあった。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
それほどに無邪気な可憐な恋でありながら、なお親に怖じ兄弟に憚り、他人の前にて涙も拭き得なかったのは如何に気の弱い同志であったろう。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
金は何として越す、三之助を貰ひにやろかとあれば、ほんに夫れで御座んす、常日さへあるに大晦日といふては私の身に隙はあるまじ、道の遠きに可憐さうなれど、三ちやんを頼みます、晝前のうちに必らず必らず支度はして置まするとて、首尾よく受合ひてお峰は歸りぬ。
— 樋口一葉 『大つごもり』 青空文庫
その夜なくやと試みたれど、さらに声の聞えねば、俄かに露の身に寒く、鳴くべき勢ひのなくなりしかと憐れみ合ひし、そのとし暮れて兄は空しき数に入りつ。
— 樋口一葉 『あきあはせ』 青空文庫
金は何として越す、三|之助を貰ひにやろかとあれば、ほんに夫れで御座んす、常日さへあるに大晦日といふては私の身に隙はあるまじ、道の遠きに可憐さうなれど三ちやんを頼みます、晝前のうちに必らず必らず支度はして置まするとて、首尾よく受合ひてお峰は歸りぬ。
— 一葉女史 『大つごもり』 青空文庫
金は何として越す、三之助を貰ひにやろかとあれば、ほんにそれで御座んす、常日さへあるに大晦日といふては私の身に隙はあるまじ、道の遠きに可憐さうなれど三ちやんを頼みます、昼前のうちに必らず必らず支度はして置まするとて、首尾よく受合ひてお峯は帰りぬ。
— 樋口一葉 『大つごもり』 青空文庫