来舶
らいはく
名詞
標準
文例 · 用例
来舶清人|稼圃江大来に学び、親しく其法を伝ふ。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
然らば茶番の時は即ち八月狂言の時で、八月狂言の時は即ちスタアリングの率ゐた英艦隊の長崎に来舶してゐた時である。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
交通の多い港のような土地には、支那に往来した人も住んでいたであろうし、または来舶の支那人から直接に聞かされたのもあろうが、交通の不便な山村僻地にまでも支那の怪談が行き渡って、そこに種々の伝説を作り出したということは、今から考えると不思議のようでもあるが、事実はどうにも枉げられないのである。
— 岡本綺堂 『妖怪漫談』 青空文庫
その時分までは何でもカンでも舶来舶来ってんで紅茶でも何でもメード・イン・毛唐でねえと幅が利かねえのが癪だってんで……。
— 夢の久作(夢野久作) 『人間腸詰』 青空文庫
けだしこの時といえども、通商の国は和蘭一州に限り、その来舶するや、ただ西陲の一長崎のみなれば、なお書籍のとぼしきに論なく、すべて修学の道、はなはだ便ならざれば、未だ隔靴の憾を免れず。
— 福沢諭吉 『慶応義塾の記』 青空文庫
吾国はさらなり、諸国の文人三|都の名家妓女俳優来舶清人の一|絶をも得たり。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
むしろ、大同年間から生田の氏子、つまり神戸(カムベ)の民は、ここで酒を醸造しており、来舶の新羅の外客が入朝の日には、その酒を飲ませる風習があったという方が、ぼくらには耳よりな話であった。
— 吉川英治 『随筆 新平家』 青空文庫