急調
きゅうちょう
名詞
標準
文例 · 用例
ジゴマ帽から、目と口と丈け出した五人の怪物見たいな坑夫たちは、ベルが急調になって来て、一度中絶するのを、耳を澄まし、肩を張って待った。
— 葉山嘉樹 『坑夫の子』 青空文庫
そして、もう大丈夫と思われる辺で、樹の幹を盾にとって、煙を吐いている、ハッパの穴の辺を、ベルを急調子に振りながら、見詰めるのであった。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
顧みれば詩壇は急調の変化をした。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
そういたして、目のくるめくような楽の急調を、常の日に調べようと致すのでございましょう。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『家常茶飯』 青空文庫
自然に冥通の人間の上に、自然が支配する時間の爪の掻き立て方は人間から緩急調節できた。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
」初三つ四つは緩く、中程は急調に、終りは又間のびた拍子で、板木の音が鳴つて来た。
— 平出修 『夜烏』 青空文庫
何もさう自分の事ばかり思つてゐないでも」と急調子に云つた。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
何もそう自分の事ばかり思っていないでも」と急調子に云った。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫