紺碧
こんぺき
名詞
標準
deep blue
文例 · 用例
紺碧のナポリの湾から山腹を逆様に撫で上げる風は小豆大の砂粒を交えてわれわれの頬に吹き付けたが、ともかくも火口を俯瞰するところまでは登る事が出来た。
— 寺田寅彦 『二つの正月』 青空文庫
空は紺碧に深まり、山は紫緑に黒ずんでいる。
— 九鬼周造 『祇園の枝垂桜』 青空文庫
そうして宅へ帰ったら瓦が二、三枚落ちて壁土が少しこぼれていたが、庭の葉鶏頭はおよそ天下に何事もなかったように真紅の葉を紺碧の空の光の下に耀かしていたことであった。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
大きな硝子窓越しには遠くに雨雲のよどんだ夏の無月の空が、潤みを持つた紺碧の色に果てもなく擴がつてゐた。
— 有島武郎 『小さき影』 青空文庫
空は、西の屋根瓦の並びの上に、ひと幅日没後の青みを置き残しただけで、満天は、紗のような黒味の奥に浅い紺碧のいろを湛え、夏の星が、強いて在所を見つけようとすると却って判らなくなる程かすかに瞬き始めている。
— 岡本かの子 『蝙蝠』 青空文庫
恐々ながら巌頭に四つん這いになると、数十丈遥か下の滝壺は紺碧を湛えて、白泡|物凄く涌き返るさま、とてもチラチラして長く見ていることが出来ぬ。
— 井沢衣水 『本州横断 痛快徒歩旅行』 青空文庫
深山を下ること二里余り、紺碧の水を湛えたる湖の畔へ出た。
— 井沢衣水 『本州横断 痛快徒歩旅行』 青空文庫
」 かなぐり脱いだ法衣を投げると、素裸の坊主が、馬に、ひたと添い、紺碧なる巌の聳つ崕を、翡翠の階子を乗るように、貴女は馬上にひらりと飛ぶと、天か、地か、渺茫たる広野の中をタタタタと蹄の音響。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
作例 · 標準
飛行機の窓から眼下を見下ろすと、紺碧の海がどこまでも広がっていた。
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彼女が身に纏っている紺碧のドレスは、彼女の透き通るような白い肌を際立たせている。
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夏休みに訪れた南の島で、紺碧の空の下、冷たいサイダーを一気に飲み干した。
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