消防夫
しょうぼうふ
名詞
標準
fireman
文例 · 用例
暫らく停まつて呼吸を入れてゐた船は、こつちを目がけて、走つて来る、難所中の難所といふ、やぐらの瀑へかゝつて来たときは、波から三尺ばかり船体が乗り出したと思ふと、水煙が噴水の柱のやうに立つて、船頭の黒い立像が、水沫の中から二体浮び出た、火影に映る消防夫の姿のやうに。
— 小島烏水 『天竜川』 青空文庫
――「巴里の消防署長が、火事のときに消防夫に給与する白葡萄酒を今度から廃めるそうですよ。
— ――朝と昼―― 『巴里のキャフェ』 青空文庫
放射水がやや衰へ、消防夫がそれ以上に攀ぢ登らうとせず、誰ひとり身動がうとしない。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から』 青空文庫
」 白皙蒲柳の質に似ず、越中国立山、剣ヶ|峰の雪を、先頭第四十|何人目かに手鈎に掛けた、登山においては、江戸の消防夫ほどの侠勢のある、この博士の言を信ずると、成程、夕立雲が立籠めたのでもなさゝうで、山嶽の趣きは墨染の法衣を襲ねて、肩に紫の濃い袈裟した、大聖僧の態がないでもない。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
次は消防作業でポンプはほとばしり消防夫は屋根に上がる。
— 寺田寅彦 『火事教育』 青空文庫
次は二人の消防夫が屋根から墜落。
— 寺田寅彦 『火事教育』 青空文庫
妻は夢心地に先程から子供のやんちやとそれをなだめあぐんだ良人の声とを意識してゐたが、夜着に彼の手を感ずると、警鐘を聞いた消防夫の敏捷さを以て飛び起きた。
— 有島武郎 『An Incident』 青空文庫
」 危え、と蔵の屋根から、結束した消防夫が一|人、棟はずれに乗出すようにして、四番組の纏を片手に絶叫する。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
作例 · 標準
昔の小説には、勇猛果敢な消防夫たちが纏を振るう姿が描かれている。
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明治時代の消防夫は、現在の消防士に当たる役割を担っていた。
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祖父から、戦時中の消防夫としての苦労話を聞かされたことがある。
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