脇門
わきもん
名詞
標準
文例 · 用例
北口不浄門からも、東口御小屋門からも、西口脇門からも、何の声すらないのです。
— 幽霊を買った退屈男 『旗本退屈男 第十話』 青空文庫
「何か事件が起こったらしいぞ」「脇門でも破ってはいってみようか」 右衛門は鉞を持ち直した。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
と、その脇門が内側から開いて、浮藻を抱いた小次郎と、桂子とが走り出して来、それを追って大勢の者が、雲でも涌くように涌き出して来た。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
(三) 二輌の車は勢よく走せて、やがて当夜の会場帝国ホテルにつき、電灯|花瓦昼を欺き、紅灯空にかゝり、晴がましきこと云ふばかりもなき表門をばぐるりと廻りて、脇門より入りぬ。
— 徳富盧花 『燕尾服着初の記』 青空文庫
この荘内の巡邏隊は今、徳島藩邸内の騒ぎを聞いて、足を留めて中の様子を窺っていると、脇門がギーッとあいて、そこから形を現わしたのが、以前火の見櫓で絵図面を取っていた覆面のふたり。
— 市中騒動の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
「脇」はすなわち相撲の関脇の「脇」で、門跡にも脇門跡というのがあった。
— 喜田貞吉 『間人考』 青空文庫
烏と鳶 松平越前の脇門を出ると、顎十郎は、手にからす凧と糸巻を持って、うっそりと常盤橋を渡りかける。
— 紙凧 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
脇門が開かれ、そして四人の高官が現われた――大法官と、ウォスタアの伯爵と、サア・ウイリアム・ノリスと、司法長官とである。
— ELIZABETH AND ESSEX 『エリザベスとエセックス』 青空文庫