春の水
はるのみず
表現名詞
標準
lakes and torrents of spring (overflowing with water)
文例 · 用例
橋なくて日暮れんとする春の水 こうした春の郊外野景を描くことで、蕪村は特殊の画才と詩情とを有している。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
」 とその○□△を楽書の余白へ、鉛筆を真直に取ってすらすらと春の水の靡くさまに走らした仮名は、かくれもなく、散策子に読得られた。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
春の水をさかのぼる笑へば金歯が見える春風 三月十九日花ぐもりだ、身心倦怠。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
四十二年二月 鶯の歌なやましき鶯のうたのしらべよ……ゆく春の水の上、靄の廂合、凋れたる官能の、あるは、青みに、夜をこめて霊の音をのみぞ啼く。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
陽炎や名も知らぬ虫の白き飛ぶ橋なくて日暮れんとする春の水罌粟の花まがきすべくもあらぬかなのごときは古文より来たるもの、春の水|背戸に田つくらんとぞ思ふ白蓮を剪らんとぞ思ふ僧のさま この「とぞ思ふ」というは和歌より取り来たりしものなり。
— 正岡子規 『俳人蕪村』 青空文庫
・霜晴れほのかに匂ふは水仙 或る夜の感懐・死にたいときに死ぬるがよろしい水仙匂ふ・寝るとしてもう春の水を腹いつぱい・月夜雨ふるその音は春 二月十八日 春ぐもり、雨。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
従って、作者の腹に入って見ると、「その前夜」に描かれている恋愛の本質を「春の水」のマリヤの気まぐれな恋愛と比べて見た場合、どちらが社会的な価値において高いという、はっきりした選択と主張はされていない。
— 宮本百合子 『ツルゲーネフの生きかた』 青空文庫
連歌の発句にもすき返せ草も花咲く小田の原 紹巴山川のめぐり田かへす裾輪かな 同濁りけり山田やかへす春の水 同など田をかへすといふ事は既にいへり。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
作例 · 標準
雪解け水が山々を流れ下り、各地で「春の水」が勢いよく流れている。
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「春の水」で顔を洗うと、ひんやりとして気持ちが良い。
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氾濫寸前の「春の水」に注意を促す放送が流れていた。
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