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月草

つきくさ
名詞
1
標準
文例 · 用例
緞子、縮緬、綾、錦、牡丹、芍薬、菊の花、黄金色の董、銀覆輪の、月草、露草。
泉鏡花 海神別荘 青空文庫
浜辺は煮えて賑かに、町は寂しい樹蔭の細道、たらたら坂を下りて来た、前途は石垣から折曲る、しばらくここに窪んだ処、ちょうどその寺の苔蒸した青黒い段の下、小溝があって、しぼまぬ月草、紺青の空が漏れ透くかと、露もはらはらとこぼれ咲いて、藪は自然の寺の垣。
泉鏡花 悪獣篇 青空文庫
廃坑を散歩した、アカシヤの若葉がうつくしい、月草を摘んできて机上の壺に※して置く。
種田山頭火 行乞記 青空文庫
松原の、松のないところは月草がいちめんに咲いてゐた、月草は何と日本的のやさしさだらう。
種田山頭火 行乞記 青空文庫
家をさがすや山ほとゝぎす 月草いちめん三味線習うてゐる・ばたり落ちてきて虫が考へてゐる・旅のつかれの夕月がほつかり(改作再録) 六月三日 同前。
種田山頭火 行乞記 青空文庫
小串へ出かける、月草と石ころとを拾うてきた、途中、老祖母の事が思ひだされて困つた、父と私と彼女と三人が本山まゐりした時の事が、……八鉢旅館の事、馬の水の事。
種田山頭火 行乞記 青空文庫
えにしだの花がしづかだ、月草がふさはしい。
室積行乞 行乞記 青空文庫
夕凪の浅瀬を泳ぐのは鮎か鮠か、負うた子にとつてやる月草のやさしい心。
北九州行乞 行乞記 青空文庫