飛び付く
とびつく
動詞
標準
文例 · 用例
飛び付くやうに戸口を目ざして進み、晝間ならきたならしい變色の水が流れてゐるのが見える太いどぶを、どぶ板をがた/\音させて渡つた。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
「貴様は雲かすみと消え失せたかと思ったが、はは、此処にいたのか」 かれは虎の群れに指図して、笛師を取らせようとしたが、樹が高いので飛び付くことが出来ない。
— 白猿伝・其他 『中国怪奇小説集』 青空文庫
」 ここまではひと通りの挨拶であったが、彼女はたちまちに血相をかえて飛び付くように近寄って来て、主人の若旦那の左の腕をつかんだ。
— 岡本綺堂 『鷲』 青空文庫
お妙 内の姉さんが狼のようになって、往来の人に飛び付くなぞと……。
— ――Were-Wolf―― 『人狼』 青空文庫
荘田は娘の悲鳴を聞くと、自分の身の危さをも忘れて飛び付くやうに、娘の身体に掩ひかゝつた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
荘田は娘の悲鳴を聞くと、自分の身の危さをも忘れて飛び付くように、娘の身体に掩いかゝった。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
了意の『東海道名所記』に「大きなる赤犬かけ出てすきまなく吠えかかる云々、楽阿弥も魂を失うて俄に虎という字を書いて見すれども田舎育ちの犬なりければ読めざりけん、逃ぐる足許へ飛び付く」とある。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
蛙など蠅の影を見てしきりに飛び付く。
— 猪に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫