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浮嚢

ふのう
名詞
1
標準
文例 · 用例
「フォア、ピーク(おもての空気室――船の云わば浮嚢――)のガットを開けろ。
葉山嘉樹 労働者の居ない船 青空文庫
こゝろに白けた以上に白け切って眼の裏のまぼろしに、不思議と魚の浮嚢、餅の青黴、葉裏に一ぱい生みつけた小虫の卵、というようなものが代る/\ちらちら見え出して、身慄いが細い螺旋形の針金にでもつき刺されるように肩から首筋を刺した。
岡本かの子 巴里祭 青空文庫
花枕、草枕、旅枕、皮枕、縱に横に、硝子窓に押着けた形たるや、浮嚢を取外した柄杓を持たぬものの如く、折から外のどしや降に、宛然人間の海月に似て居る。
泉鏡太郎 大阪まで 青空文庫
舵は浮嚢を縛りつけたロープで左寄り十度程の処へ固定され、緑色の海草が、舵板の蝶番へ少しばかり絡みついていた。
大阪圭吉 死の快走船 青空文庫
東屋氏はロープの端の浮嚢を指差しながら下男に訊ねた。
大阪圭吉 死の快走船 青空文庫
「御主人の屍体はこの浮嚢へ通されて船尾に結びつけてあったんですね?
大阪圭吉 死の快走船 青空文庫
それから、浮嚢は踵でぴちんと潰す。
POIL DE CAROTTE にんじん 青空文庫
「つまらない、誰かやって来ないかな」 すこし離れたところで、麒麟の浮嚢で遊んでいる五六人のお嬢さんの組へ叫びかけて見る。
海の刷画 キャラコさん 青空文庫