知ってか知らずか
しってかしらずか
表現副詞
標準
knowingly or unknowingly
文例 · 用例
ゆるゆる見物致すかな」 のっそり近寄っていったのを知ってか知らずか、老神官は翁の面のような顔に、灰汁ぬけした怒気を漲らしながら、なおけたたましく鳥刺しをきめつけました。
— 日光に現れた退屈男 『旗本退屈男 第八話』 青空文庫
が、どうかして物を買わなければならないというときに、自ら若い女性達は、自分が若い娘であるという一つの有利な条件を、自分で知ってか知らずかそれを愛嬌として使って、何となしに物をせしめるというような結果にもなるわけです。
— 宮本百合子 『美しく豊な生活へ』 青空文庫
その個人が知ってか知らずか代表している社会層が、批評する者にとっての相手であるという訳になる。
— 宮本百合子 『近頃の感想』 青空文庫
それゆえ、「再出発」についての文章の中でも、村山は知ってか知らずか、特に自身の曝露ということを強く云っているらしく思われるけれども、個人的な性格解剖の限度内で、いかほど自身の暗さを露出しても、プロレタリア文学の大局に、はたしていくばくのプラスであろうか。
— 宮本百合子 『冬を越す蕾』 青空文庫
しかし、人員はその五人だけですが、その内容となると、知ってか知らずか、誰しも一言半句さえ洩らそうとはせんのです」「まったく驚いた」と検事は、要点を書き留めていた鉛筆を抛り出して、「旗太郎以外にたった一人の血縁を除外しているなんて。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
もともと大使の奥様は私を余興の歌うたい扱いをしているんですから、欧米の社交界の慣例によって、プリマドンナをお客様に紹介する、エチケットも知ってか知らずか、お構いなしで、大統領はもちろんのこと、お客様に紹介しないで、私に歌をうたって頂戴とおっしゃるのです。
— 三浦環 『お蝶夫人』 青空文庫
後ろからそれを追う男が一人、即かず離れずに来るのを、お静は知ってか知らずか別に気にとめる様子もありません。
— 不死の霊薬 『銭形平次捕物控』 青空文庫
それからのちのお遊さんはやはり持ちまえのおうような性質をあらわしてなにごとも妹夫婦のしてくれるようにされている、夫婦のはからいに打ちまかしてこころづくしを知ってか知らずかそのままに受け入れるようなぐあいになっていきました。
— 谷崎潤一郎 『蘆刈』 青空文庫
作例 · 標準
彼は周囲の困惑を知ってか知らずか、独断で計画を進めてしまった。
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知ってか知らずか、彼女はライバル企業の社長と同じネクタイを彼に贈った。
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不吉な予兆を知ってか知らずか、猫は呑気に日向ぼっこを続けている。
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