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絹針

きぬばり
名詞
1
標準
needle for silkwork
文例 · 用例
京子はお民の針差から細い一本の絹針を抜いた。
――二つの連作―― 青空文庫
その他|木綿針、メリケン針、絹針、刺繍針、合わせて三十本で僅か二十銭……これだけあればどんな縫い物でも出来ます。
夢野久作 街頭から見た新東京の裏面 青空文庫
まっ赤な地へ白で大きな模様の出て居る縮緬の布は細い絹針の光る毎に一針一針と縫い合わせられて行くのを、飼い猫のあごの下を無意識にこすりながら仙二は見て居た。
宮本百合子 グースベリーの熟れる頃 青空文庫
然うして絹針のやうに細く鋭い女の叫喚の聲がその中に交ぢつてゐる樣な氣もした。
田村俊子 木乃伊の口紅 青空文庫
歩く足をゆるめるとそれが紫の糸の通って居る絹針だと云う事とその先に一寸曇って血のついて居るのが分った。
宮本百合子 お女郎蜘蛛 青空文庫
窓からすかしてみると、深い霧の夜で、空気には絹針のような秋の冷えが感ぜられます。
豊島与志雄 肉体 青空文庫
雪降りの日の様に見えるかぎりは真白で散り敷いた落葉の裏表からは絹針より細く鋭い霜の針がすき間もなく立って居る。
宮本百合子 農村 青空文庫
自分は幼い時|乳母から、或お姫様がどう云ふ間違からか絹針を一本お腹の中へ呑込んでしまつた。
永井荷風 海洋の旅 青空文庫
作例 · 標準
「そんな太い針じゃ地を傷めるよ。繊細な絹物にはこの絹針を使いなさい」
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老眼鏡をかけ、母は手慣れた手つきで細い絹針に極細の絹糸を通していく。
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裁縫箱の針山には、使い込まれて光を失った数本の絹針が、大切に刺してあった。
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