血泡
ちあわ
名詞
標準
文例 · 用例
唇からはいたましく血泡がはみ出していた。
— 寺田寅彦 『断片(1)』 青空文庫
馬の唇にはやはり血泡がたまっていた。
— 寺田寅彦 『断片(1)』 青空文庫
口から血泡を吹いているのもある。
— 永井隆 『長崎の鐘』 青空文庫
コンクリートの上の、筵の藁の、どこからか尿のしみ出す編目に埋めた崩れそうな頬の塗薬と、分泌物と、血と、焼け灰のぬらつく死に貌のかげでや、や、うごいた眼が、ほろりと透明な液をこぼしめくれた唇で血泡の歯がおれの名を、噛むように呼んでいる。
— 峠三吉 『原爆詩集』 青空文庫
噛み締めた口の隅、血泡を吹いて居るのや、紫色に變つた顏から喉を見ると、間違ひもなく猛毒にやられたものでせう。
— 花見の留守 『錢形平次捕物控』 青空文庫
噛み締めた口の隅、血泡を吹いて居るのや、紫色に変った顔から喉を見ると、間違いもなく猛毒にやられたものでしょう。
— 花見の留守 『銭形平次捕物控』 青空文庫
俺はまだまだ負けてしまったのじゃないぜ」 源造は、血泡に染まった口辺を、ペロペロとなめずりながら、火の様な息を吐いて、怒鳴り続けた。
— 江戸川乱歩 『魔術師』 青空文庫
たった二言か三言丈け、どうか答えてくれ給え」「ハヤク、ハヤク、コロシテクレ」 浦瀬は苦悶に耐えかねて、血泡のたまった唇を動かした。
— 江戸川乱歩 『黄金仮面』 青空文庫