一字
いちじ
名詞
標準
(one) letter
文例 · 用例
まだ一字も書いてはなかつた。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
」云ひながら彼(一字不明)その面積の広い赫ら顔をシカめて、その前で手を振るのだつた。
— 中原中也 『古本屋』 青空文庫
筆を執っても原稿用紙の隅に自分の似顔画を落書したりなどするだけで、一字も書けない。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
或るおでんやの床の間に「忍」という一字を大きく書いた掛軸があった。
— 太宰治 『横綱』 青空文庫
この一字に依って、双葉山の十年来の私生活さえわかるような気がしたのである。
— 太宰治 『横綱』 青空文庫
それが聞えなくなつてから間もなくして、その時書斎で読書してゐた耕二の兄は、机の前の障子の中硝子から弟(一字不明)口笛を吹きながら仰向勝に耕二(五字不明)を、みた。
— 中原中也 『耕二のこと』 青空文庫
枕を出して午睡しようと思つてる時、「俺には女は当分当抵得られないものだ……」つて言葉の一字一字が、所々ハゲた壁の上にピヨコピヨコみえるやうな気がした。
— 中原中也 『分らないもの』 青空文庫
私は多少でも自分で實際に經驗した事で無ければ、一行も一字も書けない甚だ空想が貧弱の物語作家である。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
作例 · 標準
書道家が一字を書き上げるまでに費やす年月は計り知れない。
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古文書の解読は、かすれた一字一字を丹念に追うことから始まる。
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「この報告書は一字一句、間違いがないか確認してほしい。」
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子供が初めて書いた「あ」の一字は、親にとって忘れられないものだ。
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