手握り
てにぎり
名詞
標準
文例 · 用例
いでたちの旅路の糧を手握りて、歩もいとゞ速まさる愛の一念ましぐらに、急げ、とく行け、呼ばはりて、過ぎ行く夢は、夢は、また帰り来なくに、進めよ、走せよ、物陰に、畏をなすか、深淵に、あな、急げ……あゝ遅れたり。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
又思ふ、路の辺をあさりゆく物乞の漂浪人を、栖み慣れし軒端がもとに、休ひゐる賤が翁を斧の柄を手握りもちて、肩かゞむ杣の工を、げに思ひいづ、鳴神の都の騒擾、村肝の心の痍を。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
いでたちの旅路の糧を手握りて、歩もいとゞ速まさる愛の一念ましぐらに、急げ、とく行け、呼ばゝりて、過ぎ行く夢は、夢は、また歸り來なくに。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
又思ふ、路の邊をあさりゆく物乞の漂浪人を、栖み慣れし軒端がもとに、休ひゐる賤が翁を、斧の柄を手握りもちて、肩かゞむ杣の工を、げに思ひいづ、鳴神の都の騷擾、村肝の心の痍を。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
」 振り上げた銀簪逆手握り、常夜燈の光でギラギラギラ!
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
そこを狙って城之介、鉄杖の中軸双手握り、逆にひねるとグルリと返し、環頭をもってしたたかに、広太郎の肩へ打ちおろした。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
しかく陳じて*戰車より兩將等しく飛びおりつ、互に手と手握り合ひ誓言互に曰ひ換はす。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫
』嗚呼|天の御裔の御子大神、この時浪間より流れいでける黄金生弓たかく手握り持たし、かがやく黄金御征矢弓筈につがひ、窟戸にたたして、―― 『暗きかも、暗きかも、 嗚呼暗きかもこの窟。
— 蒲原有明 『獨絃哀歌』 青空文庫