撰要
せんよう
名詞
標準
文例 · 用例
加十が北大の土木科に蛍雪の功を積んでいるうち、浅見博士の「徳川時代の上水道工事」の講義に追従するため、嫌々ながら、「享保撰要類集」や大久保主水の「天正日記」の古地図を引繰り返して、大|伏樋の配置を研究した憶えがある。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
杉田玄白、前野良沢の「解体新書」が翻刻されてから七十年、その後、「内科撰要」や「医範提綱」というような良知が出て、いよいよ繁栄の趣になったが、蘭方外科は名目ばかりで、膏薬と塗薬のほか何事も得出来ず、華岡流の外科も脱疽、兎脣の手術を行なう底のところに止っている。
— 久生十蘭 『玉取物語』 青空文庫
藤波はキュッと頬をひきしめて、「ときに、仙波さん、あなたのお役柄はなんです」「はア、ご承知のように、例繰方撰要方兼帯というケチな役、紙虫や古帳面の友というわけで、……いや、おはずかしいです」「つまり、刑律の先例を調べるのが、あなたの役なのだろう。
— ねずみ 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
文化二年、江戸町年寄三人の中の喜多村方で申渡した奉行所からのお触で、『撰要永久録』に載っている。
— 木暮理太郎 『紙魚こぼれ』 青空文庫