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垂り穂

たりほ
名詞
1
標準
drooping ears (of grain)
文例 · 用例
仄かに秋の朝となった地上を戸板の上から眺めて、「ああ、ことしも秋の稔りはよいな」 と、路傍の稲田の熟れた垂り穂にうれしさを覚え、朝の陽にきらめく五穀の露をながめては天地の恩の広大に打たれ、心がいっぱいになるのだった。
吉川英治 黒田如水 青空文庫
今、彼のあたまには、一信長のすがたも、一本の稲の垂り穂も、そう違って見えなかった。
吉川英治 黒田如水 青空文庫
わたしの大事なタダシはいまどんな歌をうたってゐるだらう、雪の降る朝にみんなと手をつないでぐるぐるにはとこのやぶをまはってあそんでゐるだらうかと考へたりほんたうに待って心配してゐらっしゃるんですから、早く行っておっかさんにお目にかゝりませうね。
宮沢賢治 銀河鉄道の夜 青空文庫
部屋にゐても本棚の本が曲つてゐたり、掛物が横になつてゐたり、物の置き方が宙ぶらりんになつてゐたり、障子が破れてゐたりほこりが落ちてゐたりするととても氣になつて仕方がないのである。
南部修太郎 自分の變態心理的經驗 青空文庫
ただその音は、たちまち格闘らしくなり、やがてずんずんガドルフの頭の上にやって来て、二人の大きな男が、組み合ったりほぐれたり、けり合ったり撲り合ったり、烈しく烈しく叫んで現われました。
宮沢賢治 ガドルフの百合 青空文庫
わたしの大事なタダシはいまどんな歌をうたっているだろう、雪の降る朝にみんなと手をつないでぐるぐるにわとこのやぶをまわってあそんでいるだろうかと考えたりほんとうに待って心配していらっしゃるんですから、早く行っておっかさんにお目にかかりましょうね。
宮沢賢治 銀河鉄道の夜 青空文庫
」 女房は手拭を掻い取ったが、目ぶちのあたりほんのりと、逆上せた耳にもつれかかる、おくれ毛を撫でながら、「厭な児だよ、また裾を、裾をッて、お引摺りのようで人聞きが悪いわね。
泉鏡花 海異記 青空文庫
予は殆ど絶せむとせり、そも何者の見えしとするぞ、雪もて築ける裸体の婦人、あるが如く無きが如き灯の蔭に朦朧と乳房のあたりほの見えて描ける如く彳めり。
泉鏡花 妖怪年代記 青空文庫
作例 · 標準
黄金色に輝く田んぼで、重そうに頭を垂れた垂り穂が秋風に揺れている。
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「実るほど頭の下がる垂り穂かな」という言葉の通り、謙虚な姿勢を大切にしたい。
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収穫を間近に控えた豊かな垂り穂を見て、農家の人たちは安堵の表情を浮かべた。
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