根芹
ねぜり
名詞
標準
文例 · 用例
六春はまだ浅き水田の根芹は馬に食まれぬ。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
夜のひかりはやこごるらしほそり木の枯木の枝の交らふ見れば (一三三頁)ほとほとに障子ゆるがす羽音風雀なりけりかたぶき聴けば (一三六頁)春の耕田春浅み背戸の水田のさみどりの根芹は馬に食べられにけり (一四六頁)註、三句「さみどりの」は抑※の原作に還したのである。
— 北原白秋 『文庫版『雀の卵』覚書』 青空文庫
あなをかし、近田の蛙、さみどりの根芹か湿る、塗畔かまだ新らしき。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
だが、月の光は、星のまたたきは、田水の、または根芹のかおりは、土の香は、青い鰌の精霊は、品の低いともがらにはすくえない。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
さみどりの根芹が湿る、塗畔かまだ新らしき。
— ――長歌体詩篇二十一―― 『観想の時』 青空文庫
柴門の外の雁木にうつぶきて、水に纎手をひたせる少女は、澤につみたる根芹洗ふにやあらむ。
— 大町桂月 『水戸觀梅』 青空文庫
一、 わが事と泥鰌の逃げし根芹かな 丈草 芹は春のはじめなり。
— 正岡子規 『俳諧大要』 青空文庫
○途上即興ささ濁る、里の小川に袖濡れて、誰が妹ならむ、根芹つむなり。
— 木下尚江 『鉄窓の歌』 青空文庫