手すき
てすき
名詞
標準
文例 · 用例
いま、お手すきでしょうか」「はあ」「では、会っていただけます?
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
頃は旧暦の二月、田舎では年中最も手すきな時だ。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
それゆえ手すきの夜業にと、みなの衆にもお集りを願い、ぜひにもまた今宵お借りせねばならぬのじゃ!
— 日光に現れた退屈男 『旗本退屈男 第八話』 青空文庫
その赤らみ方というものが、また、まるで男とは見えないほどにいかにもういういしく娘々していたものでしたから、右門もちょっとそれにはめんくらったようでしたが、ちょうどそのとき手すきとなった店員が腰低くやって来て、注文の品を尋ねましたので、気がついてぶっきらぼうに答えました。
— 身代わり花嫁 『右門捕物帖』 青空文庫
「吉良殿に、ちょっとお手すきなら、といって来い!
— 菊池寛 『吉良上野の立場』 青空文庫
宵の稍々手すきの頃、秀ちやんとみんなで親しく呼んでゐる青年が来た、おしげは、ああ、この人がゐたのを忘れてゐたと、すがりつきたい思ひがした。
— 武田麟太郎 『一の酉』 青空文庫
「突然でなんですけれど、お寿女さん、もし手すきでしたら暫らくの間貸して頂けないでしょうか。
— 矢田津世子 『※女抄録』 青空文庫
横とじの、吉野の手すき紙で装幀して横帙に入れた本よ。
— 一九四三年(昭和十八年) 『獄中への手紙』 青空文庫