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遠音

とおね
名詞
1
標準
distant sound
文例 · 用例
遠音に渡るかほととぎすの。
萩原朔太郎 絶句四章 青空文庫
『おわあ、こんばんは』『おわあ、こんばんは』『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』『おわああ、ここの家の主人は病気です』貝つめたきもの生れ、その歯はみづにながれ、その手はみづにながれ、潮さし行方もしらにながるるものを、浅瀬をふみてわが呼ばへば、貝は遠音にこたふ。
萩原朔太郎 月に吠える 青空文庫
たとえば「鉄砲の遠音に曇る卯月かな」というのがある。
寺田寅彦 映画時代 青空文庫
その他『鉄砲の遠音』の巻に「なまぬる一つ」と「碁いさかい二人」と続くような例ははなはだ多い。
寺田寅彦 連句雑俎 青空文庫
有名な「古池やかわず飛び込む水の音」はもちろんであるが「灰汁桶のしずくやみけりきりぎりす」「芭蕉野分して盥に雨を聞く夜かな」「鉄砲の遠音に曇る卯月かな」等枚挙すれば限りはない。
寺田寅彦 映画芸術 青空文庫
早や遠音ながら、声冴えて、谺に響く夏鶯の、山の其方を見候へば、雲うつくしき葉がくれに、御堂の屋根の拝まれ候。
泉鏡花 逗子より 青空文庫
さりながら、縁日の神仏は、賽銭の降る中ならず、かかる処にこそ、影向して、露にな濡れそ、夜風に堪えよ、と母子の上に袖笠して、遠音に観世ものの囃子の声を打聞かせたまうらんよ。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
三味線太鼓は、よその二階三階の遠音に聞いて、私は、ひつそりと按摩と話した。
泉鏡花 城崎を憶ふ 青空文庫
作例 · 標準
祭りの太鼓の遠音が、山の向こうから聞こえてくる。
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波の遠音を聞きながら、彼は穏やかな眠りについた。
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遠音に耳を澄ますと、鳥のさえずりが微かに聞こえた。
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