杣小屋
そまごや
名詞
標準
文例 · 用例
まあ、こういうたぐいのことをえてものの仕業だというんですが、そのえてものに出逢うものは猟師仲間に限っていて、杣小屋などでは一度もそんな目に逢ったことはありませんよ。
— 岡本綺堂 『木曽の旅人』 青空文庫
」 かれは重兵衛という男で、そのころ六つの太吉という男の児と二人ぎりで、木曽の山奥の杣小屋にさびしく暮らしていました。
— 岡本綺堂 『木曽の旅人』 青空文庫
ただ時どきに山中の杣小屋などへ姿をあらわして、弁当の食い残りなどを貰って行くのである。
— 岡本綺堂 『くろん坊』 青空文庫
源兵衛は仕事の都合で山奥にも杣小屋を作っていると、その小屋へかの黒ん坊が姿をあらわして、食いものをもらい、仕事の手伝いをする時には源兵衛の家へもたずねて来ることもあって、家内の人々とも親しくなった。
— 岡本綺堂 『くろん坊』 青空文庫
その以来、黒ん坊は毎日かかさずに杣小屋へも来る。
— 岡本綺堂 『くろん坊』 青空文庫
また日高郡丹生川大字大谷に、蚯蚓小屋ちゅうは昔ここの杣小屋へ大蚯蚓一疋現われしを火に投ずると、暫くの間に満室蚯蚓で満たされその建物倒れそう故逃げ帰った、その小屋|址という。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
その朝は、こうして山中の杣小屋にお身を休ませられ、以後二日、それも夜だけ、彷徨いをつづけたあげく、三日目の夜明けごろは、まったく疲れはてたお姿を、神童子越えの路傍に茫としておいでだった。
— 帝獄帖 『私本太平記』 青空文庫