至廉
しれん
形容動詞
標準
文例 · 用例
彼女の生ぐさい体臭や、胸を衝くような官能的色彩に富んだ衣裳や、その下にムックリ盛りあがった肢態などは、日常|吾人の味うべき最も至廉にして合理的なる若返り法である」と。
— 海野十三 『省線電車の射撃手』 青空文庫
この至廉な札を眺めると共に、今まで恋愛と芸術とに酔っていた、お君さんの幸福な心の中には、そこに潜んでいた実生活が、突如としてその惰眠から覚めた。
— 芥川龍之介 『葱』 青空文庫
僅々一二銭の餌を買へば、終日岡釣して楽むべく、毎日出遊するも、百回一二円の出費に過ぎず、これ程|至廉の遊楽天下に無しと言ふ者あり。
— 石井研堂 『研堂釣規』 青空文庫
至廉とは、彼に当つべき価に非ずして、此に当つべき価なり。
— 石井研堂 『研堂釣規』 青空文庫