石走る
いわばしる
動詞
標準
文例 · 用例
橄欖の茂き林、石走る瀧津瀬など、自然の豐かに美しき景色の我心を動すことは、嘗てテルラチナに來て始て海を觀つる時と殊なることなかりき。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
神垣や、このあした、石走る水の音のうちひびき、氷柱みな新なり、日の光に。
— 北原白秋 『新頌』 青空文庫
末そよぐ蔦の葉や、わづかにも紅み交ると、み冬なり、石走る滴りの、また雫くと。
— 北原白秋 『新頌』 青空文庫
先づ衣桁に在りける褞袍を被ぎ、夕冷の火も恋く引寄せて莨を吃しゐれば、天地|静に石走る水の響、梢を渡る風の声、颯々淙々と鳴りて、幽なること太古の如し。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
神のことごとつがの木のいやつぎつぎに天の下知ろし召ししを空にみつ大和を置きて青丹よし奈良山越えていかさまに思ほしめせか天離る鄙にはあれど石走る…… ここでは中音で歌いました。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
なお、「石走る垂水の水の愛しきやし君に恋ふらく吾が情から」(巻十二・三〇二五)という参考歌がある。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
花に寝てよしや よし野のよし水の枕の下を石走る音 ここへおちつかれてからの後醍醐は、しきりと歌を詠まれていた。
— 黒白帖 『私本太平記』 青空文庫