名の通った
なのとおった
表現形容詞-語幹
標準
well-known
文例 · 用例
それほど名の通った安富の家の元家が、管領細川政元を笠に被て出て来ても治まらなかったというのは、何で治まらなかった歟、納屋衆が突張ったからで無くて何であろう。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
わたしの父は日本橋界隈でいくらか名の通った踊の師匠だ。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
殊にそうした階級の連中は、純粋の田舎者と同様に大きな名の通った店から物を買うので、一層この事実を裏書していると云えよう。
— 夢野久作 『街頭から見た新東京の裏面』 青空文庫
だが、何人も、この坊主の前身を、ほんとうに気がついているものはすくなかろう――鉄心庵現住の、大坊主、これこそ、その道では名の通った、島抜けの法印という、兇悪な代ものなのだ。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
たとえそれがキズものであっても、名の通ったものには実に学ぶべきものが多い。
— 北大路魯山人 『食器は料理のきもの』 青空文庫
留五郎の父親も江戸では名の通った捕物師だったので、黒門町の伝七も、わが子のように可愛がって貰った縁があるところから、子分の獅子っ鼻の竹造を連れて、一夜をここに明かしたのであったが、今も今、帰ろうと立ちかけた矢先に、聞き捨てならぬ珍しい話だった。
— 黒門町伝七捕物帳 『乳を刺す』 青空文庫
グレートデンと申す」「グレートデンは西洋で名の通った普通の犬だ。
— その三 魔教の怪 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
……佐渡屋は、四谷、麹町でも名の通った旧弊な家風。
— 山王祭の大象 『平賀源内捕物帳』 青空文庫