振り手
ふりて
名詞
標準
文例 · 用例
例へば文章を書くにしても……」先生は得意らしく身振り手振りで諄々と説き出したが、かうなつて來た時、私は先生の所論の如何にも陳腐なのに氣が附かずにはゐられなかつた。
— 南部修太郎 『猫又先生』 青空文庫
S=団九郎の室 亭主を前に団九郎、身振り手振りも面白く、 勝手な武勇伝に、熱を上げて居る。
— 山中貞雄 『武蔵旅日記』 青空文庫
T「我が慈悲道得の刀を 受けよと言うより早く」 と話す武蔵「スラリとばかりT「両刀抜き放ちて 飛びかかり」 身振り手振りも面白くT「この時妖雲 谷を覆い 山は轟々 と鳴り響く」S=辻堂 猛々と立ちこめた白煙。
— 山中貞雄 『武蔵旅日記』 青空文庫
振り手が本を前に口上をいふと競りがはじまる。
— 島木健作 『第一義の道』 青空文庫
振り手がそれを一々さばいて落し主のところへぽんと投げてよこす。
— 島木健作 『第一義の道』 青空文庫
しぶしぶといったふうに肩をそびやかすと、客人は早口でそわそわ身振り手振りを交えて、話を一挙に語り出す。
— THE ADVENTURE OF THE THREE STUDENTS 『三枚の学生』 青空文庫
仲人栗野博士から、唖女に対する伝六郎の口上を、身振り手真似、声色入りで聞かされた花嫁の初枝は、たしなみも忘れて、声を立てながら笑い入った。
— 夢野久作 『笑う唖女』 青空文庫
会話の為には最も誇張的な身振り手振りをしなければ意味の通じ難い相手であつたから、わたしは終日はなしかけぬ時の方が多かつた。
— 牧野信一 『山峡の凧』 青空文庫