わんわん
わんわん
副詞
標準
文例 · 用例
そこで私は、橋や荷足を見残しながら、 レストオランに這入るのだ――わんわんいふ喧騒、むつとするスチーム、 さても此処は別世界。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
また、うっかり注射でも怠ろうものなら、恐水病といって、発熱悩乱の苦しみあって、果ては貌が犬に似てきて、四つ這いになり、ただわんわんと吠ゆるばかりだという、そんな凄惨な病気になるかもしれないということなのである。
— ―伊馬鵜平君に与える― 『畜犬談』 青空文庫
いちど先生に連れられて、クラス全部で、上野の科学博物館へ行ったことがございますけれど、たしか三階の標本室で、私は、きゃっと悲鳴を挙げ、くやしく、わんわん泣いてしまいました。
— 太宰治 『皮膚と心』 青空文庫
喪主らしい男は、一人だけ粗麻の喪帽をかむり、泣き女はわんわんほえながらあとにつゞいていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
子供のキャッチボールのそれ球をわんわんのように這って椽の下にさがしに行ったりどろだらけな靴下をつくろってやることもあります。
— ――型でなしに 『家庭愛増進術』 青空文庫
」 ふるさとも可懐しい、わずかに洋杖をつくかつかぬに、石磴の真上から、鰻が化けたか、仙人掌が転んだか、棕櫚が飛んだか、ものの逞ましい大きな犬が逆落しに(ううう、わん、わんわん!
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
朝早く、おやゆび姫は目をさまして、自分がどこにいるか気づくと、わんわんとはげしく泣きだしました。
— LITTLE TINY OR THUMBELINA 『おやゆび姫』 青空文庫
蚊の群がわんわんうなって二人に襲いかかった。
— 有島武郎 『カインの末裔』 青空文庫