山参
さんじん
名詞
標準
文例 · 用例
お山参詣と言つて、毎年陰暦七月二十八日より八月一日に到る三日間、津軽の霊峰岩木山の山頂奥宮に於けるお祭りに参詣する人、数万、参詣の行き帰り躍りながらこのまちを通過し、まちは殷賑を極める。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
さぞや亡者が沢山参ろうぞ。
— 幽霊を買った退屈男 『旗本退屈男 第十話』 青空文庫
光明山参拝、祭神は摩利支天、近く山奥から人里近くお出ましになつたらしい、それも時代のせいだ、豚の石像は珍らしかつた(豕だろう)。
— 昭和十四年 『旅日記』 青空文庫
もと吉野山参りの先達をなんべんもやった亀菊さんは、ひさしぶりに鳴らしてやろうというので、宝蔵倉からほら貝をとり出してきました。
— 新美南吉 『和太郎さんと牛』 青空文庫
それから七、八年の後に、両国辺の人たちが大山参りに出かけると、その途中の達磨茶屋のような店で、お米によく似た女を見かけたと云うのですが、江戸末期のごたごたの際ですから、そんなところまでは詮議の手がとどかず、とうとう其の儘になってしまいました」
— 幽霊の観世物 『半七捕物帳』 青空文庫
その三は、大正二年の九月、仙台の塩竃から金華山参詣の小蒸汽船に乗って行って、島内の社務所に一泊した夜である。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
東国から、九州四国から、また越路の端からも、本山参りの善男善女の群が、ぞろぞろと都をさして続いた。
— 菊池寛 『藤十郎の恋』 青空文庫
程近い英彦山参りや、新四国参りの巡礼以外には探しても見当らなくなってしまった。
— 夢野久作 『骸骨の黒穂』 青空文庫