川々
川々
名詞
標準
文例 · 用例
この氷河が消失して、従って新疆地方に灌漑する川々の水量が少なくなり、そのために土壌がかわき上がって今のような不毛の地になったらしい。
— 寺田寅彦 『ロプ・ノールその他』 青空文庫
伊豆の大瀬崎と、狩野川々口以東の海岸の圍み合ふ入江は二三里ほどの奥まりを持つて居る。
— 駿河灣一帶の風光 『樹木とその葉』 青空文庫
やがて風が出て霧がちぎれ初めると紫色に染みながら、団々として飛んで行き、麓にひろがる三次平野や、めぐり流れる川々のパノラマが剥げ展がって行く。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫
そのうちに一天にわかに掻き曇ってきて風雨となり大洪水を起こして川々のサケ場も破れたが、一夜またその川口の片岸浜に突如として一の奇巌が現われた。
— 佐々木喜善 『東奥異聞』 青空文庫
ところがその年の秋の出水に、あたりの川々が氾濫して川口の町の大橋が毀れ落ちてしまいました。
— 佐々木喜善 『東奥異聞』 青空文庫
川の埋り方も、他の利根川や鬼怒川北上川と云ふ川の埋り方と違つて、故らに土砂を流す仕懸になつて居りますから、川底が他の川々よりも急に高くなる。
— 田中正造 『公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書』 青空文庫
東海道の川々、大抵は舟渡しで、大井川と酒匂川だけは特別に台輿または肩クマで渡した。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫
多くの平野の川々では、やがて復禁りょうの時期に入ろうとして居るのに、山の中ではまだ鮎が小さ過ぎると言って居る。
— 折口信夫 『山の湯雑記』 青空文庫