朝三
ちょうさん
名詞
標準
文例 · 用例
……今朝三階の座敷を、ここへ取り替えない前に、ちと遠いが、手水を取るのに清潔だからと女中が案内をするから、この離座敷に近い洗面所に来ると、三カ所、水道口があるのにそのどれを捻っても水が出ない。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
山果庭ニ落チテ、朝三ノ食|秋風ニ※クとは申せども、この椎の実とやがて栗は、その椎の木も、栗の木も、背戸の奥深く真暗な大藪の多数の蛇と、南瓜畑の夥多しい蝦蟇と、相戦う衝に当る、地境の悪所にあって、お滝の夜叉さえ辟易する。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
或る朝三越呉服店から、大きな買物包を配達して來た。
— 萩原朔太郎 『酒に就いて』 青空文庫
(F・O)T「翌朝三次は久し振りでお稲荷様にお詣りした」S=稲荷神社境内 お絹の腰掛け茶屋は閉っている。
— 山中貞雄 『恋と十手と巾着切』 青空文庫
李朝三代目の王、太宗は一四〇三年、朝鮮に書物が少ないことを憂えて、数百万個の銅活字の鋳造を数か月で一挙に行わせたといいます。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
「これはホームズ先生、犯罪は今朝三時に行われたばかりなのですが、ロンドンから聞きつけて私と同時に現場に着くなんて、いったいどうやって?
— THE ADVENTURE OF THE DANCING MEN 『踊る人形』 青空文庫
それに彼女は、片意地な自我を毎朝三日もつゞけて、その椀の中にまざまざと青いものを漂はして俺を脅迫したのが、たいへん癪にさはつた。
— 小説 『小熊秀雄全集−15−』 青空文庫
寺に一夜寝て、二十九日の朝三人は旅に立った。
— 森鴎外 『護持院原の敵討』 青空文庫