渡し
わたし
名詞頻度ランク #4019 · 青空 657 例
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ferry (crossing)
文例 · 用例
みんなそれぞれ理由のある所であらうが、原因はいざ知らず、見渡した所感情が喪失されてある状態であること明らかであるやうである。
— 中原中也 『感情喪失時代』 青空文庫
下ろして「これはどうしますか」と訊くと、一応家主さんに届ける、家主さんは信者だから家主さんのではないが、家主さん隠居夫婦が此の家を出た後半年ばかりゐたといふ人達のものだから、家主さんからその人達に渡して貰らふ。
— 中原中也 『引越し』 青空文庫
私はその二枚を山田君に手渡した。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
私の女を私から奪略した男の所へ、女が行くといふ日、実は私もその日家を変へたのだが、自分の荷物だけ運送屋に渡してしまふと、女の荷物の片附けを手助けしてやり、おまけに車に載せがたいワレ物の女一人で持ちきれない分を、私の敵の男が借りて待つてゐる家まで届けてやつたりした。
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
お祖母ちやんには、この柿の樹と、塀とに渡してある重さうな干物竿が却々持扱へなかつた。
— 中原中也 『良子』 青空文庫
いつか、カナダのタール教授が来て氷河に関する話をしたときなど、ペンクは色々とディスクシオンをしながら自分などにはよく分らぬ皮肉らしいことを云って相手を揶揄しながら一座を見渡してにやりとするという風であった。
— 寺田寅彦 『ベルリン大学(1909-1910)』 青空文庫
まだ少年雑誌などというものの存在を知らなかった頃の冬夜の子供遊びにはよく「火渡し」「しりつぎ」をやったものである。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
その一端に火をつけて「火渡し」と云って次の人に渡すと、次の人は「しりつぎ」と答えて次へ廻す、それからだんだんに東京でいわゆる「尻取り」をするのであるが、言葉に窮して考えている間に火が消えるとその人は何かしら罰として道化た隠し芸を提供実演しなければならないのである。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
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