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山雨

さんう
名詞
1
標準
文例 · 用例
「昔思ふ草の庵の夜の雨に涙なそへそ山ほととぎす」これは「盧山雨声草庵中」といふ句のある白楽天の漢詩を日本風に訳したものだと言ふ。
萩原朔太郎 詩の翻訳について 青空文庫
團體の爲に一時小さな室に追ひやられた埋合せに、今度はがらあきになつた三階の一番廣く見晴らしのいゝ上等の室に移され、地面迄數へると五階の窓下を、淙々として流れる溪流の水音と、窓外の高杉の梢にしみ入る山雨の音を聞きながら此處へ來てはじめての安らかな眠りに落ちて行つた。
寺田寅彦 伊香保 青空文庫
彼は毎日のやうに外で雨に逢つたが、軽い山雨も亦好かつた。
徳田秋聲 芭蕉と歯朶 青空文庫
それは淨瑠璃の間の土山雨が降るとある有名な宿の事であつた。
夏目漱石 青空文庫
それは浄瑠璃の間の土山雨が降るとある有名な宿の事であった。
夏目漱石 青空文庫
角兵衛獅子の身の辛さ輪廻はめぐる小車の蜻蛉がへりの日も暮れて旅籠をとるにも銭はなし逢の土山雨が降る。
春のかはたれ 桜さく島 青空文庫
連日の山雨拭ふが如く晴れて、大谷川の水烟蒸上する事山霧の如し。
田山花袋 日光山の奧 青空文庫
その山の雨の日に対する讃美と感謝とからであったろう、私は中学を出る頃まで自ら若山雨山と号していたことを思い出す。
若山牧水 みなかみ紀行 青空文庫