山洞
さんどう
名詞
標準
文例 · 用例
馬神隧道といふのを通り抜けた、そして山口中学時代、鯖山洞道を通り抜けて帰省した当時を想ひだして涙にむせんだ、もうあの頃の人々はみんな死んでしまつた、祖母も父も、叔父も伯母も、……生き残つてゐるのは、アル中の私だけだ、私はあらゆる意味に於て残骸だ!
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
菩提樹下の見証や、ハルラ山洞の光耀や、今一々|煩はしく挙証せざるも、真の見神の、偉大なる信念の根柢たり、又根柢たるべきは了々火よりも燎かなり。
— 綱島梁川 『予が見神の実験』 青空文庫
雲霧深く籠めて、山洞又た人力を以て達すべき道なし、輝武の眼には川一条なり、然れども霊界の幻想を以て曰へば、川一条は人界と幻界との隔てなり。
— 北村透谷 『処女の純潔を論ず』 青空文庫
次に観察すべきは富山洞なり。
— 北村透谷 『処女の純潔を論ず』 青空文庫
富山洞はいかなる種類の幻界なるべきや。
— 北村透谷 『処女の純潔を論ず』 青空文庫
因果の理法の盈満を示したるものは富山洞のトラヂヱヂイにして、富山はこの理法をあらはしたる舞台なり。
— 北村透谷 『処女の純潔を論ず』 青空文庫
(山中逢道士)煙波愁我心、心馳茅山洞。
— 河上肇 『閑人詩話』 青空文庫
それ高雄は山高うして鷲峯山の梢に似、谷しずかにして商山洞の苔敷くに似る、岩間の清水流れること白布の如く、峰の猿木々の枝に遊ぶ。
— 第五巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫