耀館
耀館
名詞
標準
文例 · 用例
赤耀館に関係ある人々の急死が何か犯罪の糸にあやつられているのではないかと言うので、其筋では二重にも三重にも事件の調査を行ったのであったが、いわゆる証拠不充分の理由をもって、事件は抛棄せられたのであった。
— 海野十三 『赤耀館事件の真相』 青空文庫
ところが昨日になって、私は突然、赤耀館主人と名乗る人からの招待状を受取った。
— 海野十三 『赤耀館事件の真相』 青空文庫
その文面はすこぶる鄭重を極めたもので、「遠路乍ら御足労を願い、赤耀館事件の真相につき御聴取を煩わしたく云々」とあった。
— 海野十三 『赤耀館事件の真相』 青空文庫
赤耀館事件の真相と呼び、圏点まで打ってあるところを見ると、矢張り私の想像したとおりに、今日まで発表された事件の内容以外に、隠されている奇怪な事実があるのに違いない。
— 海野十三 『赤耀館事件の真相』 青空文庫
赤耀館は東京の近郊N村の、鯨ヶ丘と呼ばれる丘の上に立っている古風な赤煉瓦の洋館である。
— 海野十三 『赤耀館事件の真相』 青空文庫
私もはじめて赤耀館を車窓から仰いだのであるが、正直なはなし、余りいい感じがしなかった。
— 海野十三 『赤耀館事件の真相』 青空文庫
あの事件の当時の新聞記事によると「赤耀館は、鯨の背にとびついた赤鬼の生首そのものだ」とか「秋の赤い夕陽が沈むころ、赤耀館の壁体は血を吸いこんだ壁蝨のように真中から膨れて来る」とか言われている。
— 海野十三 『赤耀館事件の真相』 青空文庫
秋十月の落日は、殊に赤のスペクトルに富んでいるせいもあろうが、西に向いた赤耀館の半面を、赤煉瓦の色とは見うけ兼ねる赤さに染めあげていた。
— 海野十三 『赤耀館事件の真相』 青空文庫