来悪
らいあく
名詞
標準
文例 · 用例
――折角ですが、かやうな事は癖になりますで、以来悪例になりますでな。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
僕には聯想さえ浮ばんが」と津田君はいかに得意の心理学でもこれは説明が出来悪いとちょっと眉を寄せる。
— 夏目漱石 『琴のそら音』 青空文庫
殊に外来悪思想がややもすれば前途ある青年を捉え、この尊い社会秩序を破壊せんとするに於ては、益※健全なる軍人精神が、実に農村に於てこそ要求されなければならないのである。
— 小林多喜二 『不在地主』 青空文庫
されば物其者において本来悪なる者があるのではない、悪は実在体系の矛盾衝突より起るのである。
— 西田幾多郎 『善の研究』 青空文庫
元来悪口をつく事は善くない事であるが、去りとて陰でばかり悪口をついておるのはなお善くないと思う。
— 正岡子規 『病牀苦語』 青空文庫
今年の冬はいつまでも寒かったので出来悪し。
— 海野十三 『海野十三敗戦日記』 青空文庫
勿論陣十郎は義父の敵、討って取らねばならぬ男、とはいえ義父を討ったのも、その一半は自分に対し、恋慕したのを自分が退け、義父や主水が退けたことに、原因があることではあり、性来悪人ではあろうけれど、従来一度も自分に対しては、悪事を働いたことはなかった。
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫
で信心家がこの世を去ると、本来悪人というところで、間違いなく地獄へ参ります。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫