悪鬼羅刹
あっきらせつ
名詞
標準
man-eating fiend
文例 · 用例
自分の家の井戸の底には、埃が溜つてゐる事も何も忘れ去つて、泥んこの水の中を、四つん匍ひになつて匍ひ廻り、こねまはして、「水が飲みたあい」と怒鳴りながら帰つた時は、おふくろが、洗濯を思ひ出さざるを得ない、悪鬼羅刹の形相に化し終つてゐるのである。
— 葉山嘉樹 『井戸の底に埃の溜つた話』 青空文庫
西海に沈みたる平家のうらみを報いんために、神壇を築いてひそかに源氏を呪い、神酒を供えてもろもろの悪鬼羅刹を祭る。
— 岡本綺堂 『平家蟹』 青空文庫
八万法蔵十二部経中の悪鬼羅刹の名前ばかり、矢つぎ早に浴びせたのじゃ。
— 芥川龍之介 『俊寛』 青空文庫
こゝの鬼は、尚後で述べます様に、決して悪鬼羅刹ではありません。
— ――花祭り解説―― 『山の霜月舞』 青空文庫
古代のおには、後世の悪鬼羅刹などでなく、巨人と言ふだけの意義でした。
— 折口信夫 『翁の発生』 青空文庫
元来オニと申しても、決して悪鬼羅刹の鬼ではなく、もとは山人という位の意味であったでありましょう。
— 喜田貞吉 『特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ』 青空文庫
それも他に王様があっての女王でなく、たくさんの他の地獄の悪鬼羅刹を自ら統率しておる女王の感じである。
— 高浜虚子 『別府温泉』 青空文庫
十日目の晩には多勢の美男美女を撰りすぐり、羅漢菩薩の姿をさせたり、悪鬼羅刹の装いをさせたり、揚句の果に自分は満身に金箔を塗抹して如来の尊容を現じ、其の儘酒を呷って躍り狂いました。
— 谷崎潤一郎 『金色の死』 青空文庫
作例 · 標準
毎日、悪鬼羅刹について考えています。
我が社の悪鬼羅刹戦略は重要です。
悪鬼羅刹の原理は複雑である。
悪鬼羅刹という言葉が頭から離れない。