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富籤

とみくじ
名詞
1
標準
文例 · 用例
それにつけても、お金が欲しく、そろそろ富籤の当り番がわかった頃だと思いますが、私のは、たしか、イの六百八十九番だった筈です。
太宰治 新釈諸国噺 青空文庫
あの富籤を、京の家の私の寝間、床柱の根もとの節穴に隠して置きましたが、お願いですから、親爺に用ありげな顔をして私の家へ行き、寝間に忍び込んで床柱の根もとの節穴に指を突き込み、富籤を捜し出して、当っているかどうか、調べてみて下さい。
太宰治 新釈諸国噺 青空文庫
このたびのまことに無分別の遁世、何卒あわれと思召し、富籤と観音像と、それから色紙の事お忘れなく、昔の遊び仲間の方々にもよろしくお伝え下され、陽春の頃には、いちど皆様そろって吉野へ御来駕のほど、ひたすら御待ち申し上げます。
太宰治 新釈諸国噺 青空文庫
富籤が当って、一家狂喜している様を、あるじ、あさましがり、何ほどのこともないさ、たかが千両、どれ銭湯へでも行って、のんびりして来ようか、と言い澄まして、銭湯の、湯槽にひたって、ふと気がつくと、足袋をはいていた。
太宰治 春の盗賊 青空文庫
実は過日家を出てから、もうとても今じゃあ真当の事ア遣てる間がねえから汝に算段させたんで、合百も遣りゃあ天骰子もやる、花も引きゃあ樗蒲一もやる、抜目なくチーハも買う富籤も買う。
幸田露伴 貧乏 青空文庫
その中にゃあ勝ちもした負けもした、いい時ゃ三百四百も握ったが半日たあ続かねえでトドのつまりが、残ったものア空財布の中に富籤の札一枚だ。
幸田露伴 貧乏 青空文庫
ああ明日の富籤に当りてえナ、千両取れりゃあ気息がつけらあ。
幸田露伴 貧乏 青空文庫
江戸ではな」「江戸が何だと申すのじゃ」「弓は射るもの当てるもの、江戸で引いても当らぬものは富籤位じゃ。
仙台に現れた退屈男 旗本退屈男 第七話 青空文庫