女男
おんなおとこ
名詞
標準
feminine man
文例 · 用例
しぐれ降る頃には、裳羽服の津の上で少女男が往き集う歌垣が催された。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
海士も簑きる時雨かな、潮の※は浴びながら、夜露や厭う、ともの優しく、よろけた松に小綱を控え、女男の波の姿に拡げて、すらすらと乾した網を敷寝に、舳の口がすやすやと、見果てぬ夢の岩枕。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
つどひくる少女男の。
— 長塚節 『長塚節歌集 上』 青空文庫
板額女男嫌ひで押す文学、揺すぶりませうかあなたの昔の想ひ出を花|簪桃割の日のことを初恋の人もあつたでせう、冗談ぢやないあなたの心臓は沢庵漬の重石ぢやあるまいし少しは伸びたり縮んだりして戴きたい、いまは男は『叫び』の女は『嗚咽』の文学を書く時代です、あなたにはそれが全くない女の美しい痙攣がない。
— 詩集(11)文壇諷刺詩篇 『小熊秀雄全集-12』 青空文庫
『書紀』に小碓命少女の装いで川上|梟師を誅したと出で、婦女男装して復仇したり、役者が女装して密通したりなど往々聞くが(『拾遺|御伽婢子』三の三、『甲子夜話』続二一)、多くはその場だけで事済み、外国のような大騒ぎ社会を害毒するの甚だしきに至らぬ。
— 猪に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
さりがたき女男など持ちたるものは、その思ひまさりて、心ざし深きはかならずさきだちて死しぬ。
— 鴨長明 『方丈記』 青空文庫
時勢はいつまでも彼を娘と見るような甘いものでもなく、彼もまた薹のたった女男になってしまったが、娘ぶりより、御後室の方がまだしも気味わるくない。
— 長谷川時雨 『明治座今昔』 青空文庫
健女の死後六年、嘉永三年正月に、国学の弟子種痘の権輿笠原良策――白翁――の需めで作つた拝除痘神詞に「……此館内爾集比登聚来留這子・立子女男乃児童乃尽、伯神痘乎令接伝留者乃限理……」など言ふ章句を実感なしに書いたものとは思はれない。
— 折口信夫 『橘曙覧評伝』 青空文庫
標準
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