立て役者
たてやくしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
田舎から出て来たばかりの田吾作が一躍して帝都の檜舞台の立て役者になったようなものである。
— 寺田寅彦 『時事雑感』 青空文庫
だが、めんくらうことはめんくらいましたが、もとよりそれは一瞬間だけのことで、右門はどこまでもわれわれの尊敬すべき立て役者です。
— 血染めの手形 『右門捕物帖』 青空文庫
おくれてはいってきた伝六も――、いっぱしの立て役者がましく、気味わるそうに青焼き人形をながめては首をひねり、ひねっては名人の顔をうちながめ、ながめてはまたしきりに首をひねって、あのやかましいのが事の意外な変わり方にしたたか肝をつぶしたらしく、すっかり鳴りをひそめたままでした。
— 献上博多人形 『右門捕物帖』 青空文庫
若い大胆な、はなばなしくまたきらびやかな人物であるこの二人が、政治の舞台の立て役者となったのである。
— ELIZABETH AND ESSEX 『エリザベスとエセックス』 青空文庫
そのような夜の|立て役者がいいだして拒まれる何ものがありうるだろうか?
— ELIZABETH AND ESSEX 『エリザベスとエセックス』 青空文庫
『伊勢』『源氏』から取材した女性を立て役者シテに用いた、いわゆる三番目物は、能の大事とされていた。
— 風巻景次郎 『中世の文学伝統』 青空文庫